TOHOシネマズ料金値上げで思ったこと。シニア割引は安いのか?

シニア割引と夫婦50割引 楽しみ

2019年6月1日からTOHOシネマズの料金が値上げされますが、一般料金の値上げ(1,800円→1,900円)は約26年ぶりだそうです。逆に言うと、26年前からこんなに高い料金だったのかと、改めて思ってしまうのは私だけでしょうか?

私たちシニアが利用している「シニア割引」や「夫婦50割引」も値上げになります。

TOHOシネマズは今回の値上げの理由を「アルバイト人件費を中心とした運営コストの上昇や各種設備投資への負担増」としていますが、何となく釈然としません。

他のシネコン(※)各社も今後追随して値上げに踏み切るのでしょうか?

そもそも日本の映画業界はこの方向性でいいの?といったことまで考えてみました。

※シネコン(シネマ・コンプレックス)とは、日本では5スクリーン以上の映画上映専門施設を指す。

TOHOシネマズの料金値上げ

TOHOシネマズ

「TOHOシネマズ」の今回のシニアに関係する値上げ内容は以下の通りです。(2019年6月1日)

シニア割引

60歳以上の方は入場料一律1,100円→改定後1,200円

夫婦50割引

どちらかが50歳以上のご夫婦は、お2人で2,200円→改定後2,400円

 

どちらも運転免許証など年齢を証明するものが必要ですが、夫婦50割引は一人が見せればよくて、経験上、もう一人は配偶者じゃなくてもノーチェックです。若い恋人でもたぶん大丈夫。同性婚だとどうなるのか分かりませんが。。。

 

他のシネコン料金動向は?

109シネマズ

TOHOシネマズ以外の料金動向をみると、「109シネマズ」「ユナイテッド・シネマ」は、シニア割引1,100円、夫婦50割引2,200円のまま、変わる様子はありません。

 

MOVIX、ピカデリーなどを運営する「SMT(松竹マルチプレックスシアターズ)」は、シニア割引(60歳以上)は1,100円で、夫婦50割引もほとんど2,200円ですが、新宿ピカデリーだけ2,600円と高い。

 

今のところ一番シニアにやさしいのは「イオンシネマ」で、シニア割引に相当する「ハッピー55(G.G)」はその名の通り、55歳以上の方は1,100円となります。5歳の差は大きい。夫婦50割引は2,200円です。

 

一方で、中にはシニアに厳しい料金改定を行っている映画館もあります。

東京都立川市の「シネマ・シティ(シネマ・ワン&シネマ・ツー)」では、2019年4月1日からシニア割引の年齢を60歳から70歳以上に引き上げ、夫婦50割引を廃止しました。

そのかわり、24歳以下の「シネマシティズン6ヶ月会費」を100円(通常600円)とすることで、若年層の来場促進を図るとのこと。

※サービス移行キャンペーンとしてしばらく60歳以上の方のシティズン6ヶ月会費も100円にして1,000円で見れるようにする。

高齢化社会なのに若年層にだけ来場促進するって、大丈夫ですか?

 

そもそも日本の映画料金は高い

世界の映画料金

シニアは1,100円で映画見れるからいいよね、なんて思っているかもしれませんが、国際統計データ専門サイト「グローバルノート」の「世界の映画入場料金 国別ランキング」によると、日本は世界で7番目に映画料金が高い国なのです。

日本より高い北欧諸国は、社会福祉が充実しているから物価が高いのは納得できますが、日本は事情が違う。

日本は各種割引利用で平均すると1,300円くらいですが、主な先進諸国の平均映画料金をみると、オーストラリア約1,100円、ドイツ約1,000円、イギリス約950円、アメリカ約900円、フランス約800円、韓国約750円、中国約600円といったところ。

安いところでは、ブラジル約450円、メキシコ約300円、インドはいまだに100円以下です。

それなのに値上げしか方法がないのでしょうか?

 

問題は座席稼働率の低さだ

映画館

映画館は、平日の昼間や売れない映画の客席はガラガラということも少なくありません。

そこをそのままにして解決しようとするから値上げになってしまう。

値上げしても根本解決にはならなくて、益々空席が増えるだけではないでしょうか?

光熱費や人件費を抑えるために、暇なときは上映せずスクリーンの稼働率を下げるという案も出ていますが、それだけでは解決しません。

平均利用料金が1,300円くらいということは、半数以上の人が一般料金の1,800円では見ていないということで、どうすれば安く見れるか、料金に目を向けているからです。

レイトショーは、夜遅く見たいからというよりも、そのほうが安いからという理由があるはずです。

なぜ空席を埋めることを考えないのでしょうか?

 

変動料金制やサブスクリプションを取り入れたほうがよい

VODは定額料金

航空運賃は、同じ飛行機に乗っていても違います。繁忙期と閑散期では料金が違うのは当然で、早割もあるし、宿泊とセットになったパック料金もあります。

JRでも回数券やフリーパスがあるし、野球場には年間シートがある。

なのに映画館の一般料金は、レイトショーや映画の日などを除くと、いつ何を見ても同じなのは、需給バランスへの考慮が欠けています。

アメリカではロングランの場合、徐々に料金を下げていくところもあります。

日本の場合は配給会社への手数料を最初にガッポリ取られるといった、業界構造的な問題もあって、そう簡単にはいかないようですが。

作品によって料金を変えたり、平日昼間はサブスクリプション(定額料金で見放題)を導入したりすれば、座席稼働率も上がって、結果的に一般料金も安くできるのではないでしょうか。

 

劇場で見る価値の値段

ポップコーンだけじゃない

初めて「アバター」を3Dで見たときは、ほんとうに臨場感があって色彩がきれいで、すごいと思いました。

「ボヘミアン・ラプソディ」で、「We Will Rock You」と足を踏み鳴らす地響きのような音響効果は家のスピーカーでは得られません。

最近は、振動や風、匂いまで体感できるMX4D、4DXといったアトラクション型の座席まで出てきました。(まだ料金が高いですが。)

VOD(動画配信サービス)ケーブルテレビがこれだけ普及しているのに映画館で見る必要ある?」という人もいますが、もっと普及しているアメリカで共存しているのを見れば、映画館がなくならないのは分かるでしょう。

私もドラマに限らず映画もVODやケーブルテレビで見るほうが圧倒的に多いですが、この映画は劇場で見たい、早く見たいと思う映画は無くなりません。感動と記憶の度合いが違うのです。

一緒に見た人と食事をしながら語り合うとか、家に帰って余韻にひたるといったことも含めての価値があります。

映画館もポップコーンや関連グッズを売るだけじゃなくて、「体験サービス」と考えたら、もっといろいろなアイデアが出てくるんじゃないでしょうか。

 
U-NEXT

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